学部長メッセージ
ご挨拶

教育学部長佐藤 晋治
令和7年4月1日付で学部長に就任いたしました。
大分県師範学校(明治9年2月)を創立の起源とする、伝統ある本学教育学部を引き継ぐにあたり、その責任の重さを痛感しております。本学部は、平成元年に新課程を設置し、平成9年および平成11年の改組により教育福祉科学部となりました。その後、平成28年4月には、小学校教育コースと特別支援教育コースのみで構成される教育学部へと再編され、さらに令和2年には、小学校教育コースを初等中等教育コース(初等教育(小学校・幼稚園)と中等教育(中学校・高等学校)を網羅)へと名称および敎育課程を変更しました。
その成果の一つとして、近年の高い教員就職率および正規教員合格率(いずれも5年連続全国1位:令和7年4月1日現在)が挙げられます。本学部は計画養成学部として、地域のニーズに応じた教育課程や学部の規模に関し、不断の改革が求められています。新たな教育学部は、「優れた教員を育成する」ことに加え、確実に「教員にする」ことを目標としています。
優れた教員の育成という観点では、地域の学校教育の発展に寄与するため、教育に関する専門的な知識・技能を学校現場で創造的かつ総合的に活用し、新たな学びや地域の教育課題に適切に対応できる実践的指導力を備えた教員を養成しています。特に、小学校教員や特別支援学校教員を中心に、幼稚園教員、中学校教員、高等学校教員の養成にも力を入れています。地域の教育課題の解決を目的とした科目の開設に加え、1年次から4年次まで体系的な積み上げ方式による教育実習を実施し、学生一人ひとりの特性を踏まえた教職支援システムを構築することで、実践型教員養成機能を一層強化しています。
また、「教員にする」という観点では、正規カリキュラムに加え、学部および大学院の教員全員による個別指導を実施し、教員採用試験への手厚い支援を行っています。
平成4年に設置された大学院教育学研究科には、平成28年度に高度専門職業人としての教員養成に特化した教職開発専攻(専門職学位課程)、いわゆる教職大学院を設置しました。本学の教職大学院の特徴として、研究者教員と実務家教員が協働で授業を構成し、理論と実践の往還・融合を重ねることで、高度な実践的指導力を備えた教員を養成する点が挙げられます。科目によっては、学部から進学した院生と現職教員である院生が共に学び、実践的な教育効果を高める取り組みも行っています。
人生を変えてくれた先生との出会いを経験したことがある方も多いのではないでしょうか。教員という職業は、児童生徒の人生や成長に直接関わる非常に責任の重い仕事ですが、同時に、児童生徒の自己実現を支えることができる、やりがいのある職業でもあります。「学校の先生になりたい」という思いを抱いている皆さん、その夢を叶えるために、大分大学教育学部で確かな指導力と豊かな人間性を身につけ、一緒に教職の道を目指しましょう。