授 業 科 目必修・
選択別
単位数対象
学 年
学期曜・限担当教員
臨床心理査定演習Ⅰ
Seminar in Assessment of Clinical Psychology I
選択2  溝口 剛・佐藤晋治
内線:7522(溝口),7531(佐藤)
e-mail:t-mizo@oita-u.ac.jp(溝口),ssato@oita-u.ac.jp(佐藤)
【授業のねらい】
心理検査を用いた心理査定の実際について,具体的な事例に基づいて学ぶことで,高度に実践的なアセスメント能力を養成する。前半では特に施行・解釈にあたって十分な習熟と訓練が必要とされている投影法(描画法,SCT,ロールシャッハ・テストなど)を中心に学習する。ロールシャッハ・テストについては,正確なスコアリングと量的分析,継列分析について習熟することを目指す。
 後半では発達臨床において用いられることが多く,特に施行・解釈にあたって十分な習熟と訓練が必要とされている知能・認知機能検査(ウェクスラーファミリー,KABC-Ⅱ,DN-CASなど)を中心に学習する。WISC-Ⅳについては,正確なスコアリング,結果の処理,解釈のステップについて習熟することを目指す。
【具体的な到達目標】
1.心理検査(投影法,知能・認知能力検査)を正しく施行し,適切に結果を整理し,総合的に解釈する実践的能力を身につける。
【授業の内容】
1.オリエンテーション(溝口・佐藤)
2.ロールシャッハ・テスト模擬事例①の呈示[課題:スコアリング](溝口)
3.ロールシャッハ・テスト模擬事例①のスコアリング確認 [課題:集計,所見作成](溝口)
4.ロールシャッハ・テスト模擬事例①の解釈(所見発表)(溝口)
5.ロールシャッハ・テスト模擬事例②の呈示[課題:スコアリング](溝口)
6.ロールシャッハ・テスト模擬事例②のスコアリング確認 [課題:集計,所見作成](溝口)
7.ロールシャッハ・テスト模擬事例②の解釈(所見発表)(溝口)
8.課題準備(溝口)
9.WISC-Ⅳ模擬事例①の呈示[課題:スコアリング,結果の処理](佐藤)
10.WISC-Ⅳ模擬事例①のスコアリング確認 [課題:結果の処理,所見作成](佐藤)
11.WISC-Ⅳ模擬事例①の解釈(所見発表)(佐藤)
12.WISC-Ⅳ模擬事例②の呈示[課題:スコアリング,結果の処理](佐藤)
13.WISC-Ⅳ模擬事例②のスコアリング確認 [課題:結果の処理,所見作成](佐藤)
14.WISC-Ⅳ模擬事例②の解釈(所見発表)(佐藤)
15.課題準備(佐藤)
16.最終レポート(提出)(溝口・佐藤)
【時間外学習】
授業で提示される模擬事例については,授業時間外に各自でスコアリング,結果の所領,分析等をおこない,それを授業で発表・討論しながら進めていく。
【教科書】
片口安史 1987 改訂 新・心理診断法 金子書房
高橋雅春・高橋依子 1986 樹木画テスト 文教書院
上野一彦・松田 修・小林 玄・木下智子 2015 日本版WISC-Ⅳによる発達障害のアセスメント 日本文化科学社
【参考書】
コッホ,K. 岸本寛史・中島ナオミ・宮崎忠男(訳) 2010 バウムテスト第3版―心理的見立ての補助手段としてのバウム画研究― 誠信書房
馬場禮子 1995 ロールシャッハ法と精神分析―継起分析入門― 岩崎学術出版社フラナガン,D.P., カウフマン,A.S. 上野一彦(監訳) 2014 エッセンシャルズWISC-Ⅳによる心理アセスメント 日本文化科学社
ナグリエリ,J.A. 前川久男・中山 健・岡崎慎治(訳) 2010 エッセンシャルズDN-CASによる心理アセスメント 日本文化科学社
前川久男・中山 健・岡崎慎治 2017 日本版DN-CASの解釈と事例 日本文化科学社
【成績評価方法及び評価の割合】
授業への取り組み,課題遂行状況,発表・討論の状況(60%),ならびに最終レポート(40%)から総合的に評価する。
【注意事項】
質問紙法(TEG,GHQ,Y-Gなど)や投影法(描画法,SCT,ロールシャッハ・テストなど)の基礎は習得済みであること。
知能・認知機能検査(ウェクスラーファミリー,KABC-Ⅱ,DN-CASなど)や発達検査など(Vineland-Ⅱ適応行動尺度,CLISP-dd,感覚プロファイルなど)の基礎は習得済みであること。
【備 考】
「臨床心理士」および/または「公認心理師」の受験資格取得を目指すものにとっては必修科目となる。