授 業 科 目 | 必修・ 選択別 | 単位数 | 対象 学 年 | 学期 | 曜・限 | 担当教員 |
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道徳教育特論 Special Seminar in Moral Education | 選択 | 2 | 1,2 | 鈴木 篤 内線:7539 e-mail:atsuzuki@oita-u.ac.jp | ||
【授業のねらい】 本授業において受講者は、道徳教育の理論と実践に関する学問的知識と教育的実践力を習得する。また、道徳教育に関する現代的教育課題を解決するための判断力と問題解決能力を育成する。 | ||||||
【具体的な到達目標】 ①道徳教育の理論と実践に関する学問的知識を習得する。 ②専門的知識に基づき、道徳教育に関する現代的教育課題を解決するための方法を考える。 ③理論と省察の往還を繰り返すことで、判断力と問題解決能力を育成する。 | ||||||
【授業の内容】 1.導入 2.道徳の普遍性と多様性 3.カントの視角からとらえた道徳教育 4.ニーチェの視角からとらえた道徳教育 5.ヴィトゲンシュタインの視角からとらえた道徳教育 6.コールバーグの視角からとらえた道徳教育 7.幼児期における道徳教育 8.価値観の多様性と道徳教育 9.正義論と正しさの非自明性 10.価値の内面化とモラルジレンマ(道徳授業法と理論的基盤) 11.価値の明確化と統合的プログラム(道徳授業法と理論的基盤) 12.相互主体的コミュニケーション(道徳授業法と理論的基盤) 13. 人権教育の実質化 14. 愛国心教育の注意点 15.総括 授業にあたっては事前に指示した文献(論文)を熟読してくることを前提とし(=理論の学習)、授業においては教育場面を想定した具体的な事例を題材として、主として受講者間、受講者-教員間での議論によって各自の思考を深化させる(=理論に基づく省察)。 | ||||||
【時間外学習】 毎週、指示された文献(論文)を熟読し、内容を自分なりにまとめてくること。(読書レポートの作成・提出を指示する場合もある)。 発表を伴う回においては、担当者は人数分のレジュメを準備すること。 | ||||||
【教科書】 ・中村清(2005年)『改訂 道徳教育論―価値観多様化時代の道徳教育』東洋館出版社。 ・マイケル サンデル(2010年)『これからの「正義」の話をしよう』早川書房。 ・永井均(1998年)『これがニーチェだ』講談社。 ・永井均(1995年)『ウィトゲンシュタイン入門』筑摩書房。 ・文部科学省(2001年)『幼稚園における道徳性の芽生えを培うための事例集』ひかりのくに。 ・小浜逸郎(2000年)『なぜ人を殺してはいけないのか』洋泉社。 ・宮下奈都(2009年)『よろこびの歌』実業之日本社。 ・宮下奈都(2012年)『終わらない歌』実業之日本社。 ・丸山恭司編著(2014年)『道徳教育指導論』協同出版。 ・角岡伸彦(2005年)『はじめての部落問題』文芸春秋社。 ・鈴木邦男(2006年)『愛国者は信用できるか』講談社。 受講者の数に応じて、可能な限り、これらの図書は貸し出しを行う(丸山(2014年)を除く)。また、論文等はコピーを配布する。 | ||||||
【参考書】 必要に応じて適宜、指示する。 | ||||||
【成績評価方法及び評価の割合】 ・指示された課題への取り組み・準備(50%) ・授業中の発言(50%) ・授業時の討議に積極的に参加しない者については減点を行う(0%〜-50%) ・受講態度(出席状況を含む)の好ましくない者については大幅な減点を行う(0%〜-100%) | ||||||
【注意事項】 受講生の状況に応じて、授業内容を変更することがある。 | ||||||
【備 考】 ①他者の発言に対しては、その肯定・否定のいずれであっても、他者の人格に対してではなく、意見内容に対して応答を行うこと。 ②他者の発言に対する否定的見解を述べる際は、まず他者の見解が持つ長所や可能性について言及し、その上で不足している点を指摘すること。 ③常識にとらわれない挑戦的な発言に対しては、当該発言が議論を促進するものである限り、高く評価し、敬意を払うこと。 |