授 業 科 目必修・
選択別
単位数対象
学 年
学期曜・限担当教員
臨床心理査定演習Ⅱ
Seminar in Assessment of Clinical Psychology II
選択21年  溝口 剛
内線:7522
e-mail:t-mizo@oita-u.ac.jp
【授業のねらい】
心理検査を用いた心理査定の実際について,具体的な事例に基づいて学ぶことで,高度に実践的なアセスメント能力を養成する。前半では特に施行・解釈にあたって十分な習熟と訓練が必要とされている投影法(描画法,SCT,ロールシャッハ・テストなど)を中心に学習する。ロールシャッハ・テストについては,正確なスコアリングと量的分析,継列分析について習熟することを目指す。後半では,質問紙法と投影法をバッテリーとして組み合わせて実際に検査を施行し,被検者のパーソナリティを力動的かつ総合的にアセスメントしていく能力を涵養する。
【具体的な到達目標】
1.心理検査を正しく施行し,適切に結果を整理し,総合的に解釈する実践的能力を身につける。
2.検査データから根拠をもってパーソナリティをアセスメントする高度な専門的能力を養う。
3.アセスメントの結果を報告書の形で適切に記述し,支援に結びつけることのできる高度な実践的能力を身につける。
【授業の内容】
1.オリエンテーション
2.模擬事例①の呈示[課題:スコアリング]
3.模擬事例①のスコアリング確認 [課題:集計,所見作成]
4.模擬事例①の解釈(所見発表)
5.模擬事例②の呈示[課題:スコアリング]
6.模擬事例②のスコアリング確認 [課題:集計,所見作成]
7.模擬事例②の解釈(所見発表)
8.課題準備
9.事例①の発表・討論
10.事例②の発表・討論
11.事例③の発表・討論
12.事例④の発表・討論
13.事例⑤の発表・討論
14.事例⑥の発表・討論
15.事例⑦の発表・討論
16.最終レポート(提出)
【時間外学習】
授業前半で提示される模擬事例については,授業時間外に各自でスコアリング・分析等をおこない,それを授業で発表・討論しながら進めていく。
また,授業後半で使われる事例については,授業時間外に各自で協力者に心理検査を依頼・実施し,分析・所見作成の上,順次授業で発表していく。
【教科書】
片口安史 1987 改訂 新・心理診断法 金子書房
高橋雅春・高橋依子 1986 樹木画テスト 文教書院
【参考書】
コッホ,K. 岸本寛史・中島ナオミ・宮崎忠男(訳) 2010 バウムテスト第3版―心理的見立ての補助手段としてのバウム画研究― 誠信書房
馬場禮子 1995 ロールシャッハ法と精神分析―継起分析入門― 岩崎学術出版社
【成績評価方法及び評価の割合】
授業への取り組み,課題遂行状況,発表・討論の状況(60%),ならびに自分が担当した事例についての最終レポート(40%)から総合的に評価する。
【注意事項】
質問紙法(TEG,GHQ,Y-Gなど)や投影法(描画法,SCT,ロールシャッハ・テストなど)の基礎は習得済みであること。
【備 考】
「臨床心理士」の受験資格取得を目指すものにとっては必修科目となる。