幼児期から学童期の子どもが表出する様々な問題事象の実態や「意味」についての基礎的な理解をもとに、それら児童臨床的な問題に関する発達論的な視点と関係論的な視点について学び、その理解と援助のあり方を考察する。さらに、子どもの養育上の問題（虐待等）と児童養護実践の実際と課題について、児童福祉現場の専門家（児童相談所長）の講義を通じて理解を深める。

①子どもの発達過程の中で生じてくるさまざまな「臨床的な問題」の発生機序を理解し、教育的支援の方法を習得すること。
②発達障害児、及び被虐待児を理解し、援助していくために必要な知見を理解すること。
③児童の「臨床的な問題」と関わり、具体的な援助・介入の課題を理解していくこと。

１．オリエンテーション　－　本授業の目的
２．子どもの発達過程と「臨床的な問題」（１）
３．子どもの発達過程と「臨床的な問題」（２）
４．子どもの発達過程と「臨床的な問題」（３）
５．発達障害のある子どもの心と行動について（１）
６．発達障害のある子どもの心と行動について（２）
７．学童の心の発達と心理的問題（１）
８．学童の心の発達と心理的問題（２）
９．思春期の心の発達と心理的問題
10.不登校・いじめと暴力・ひきこもり(1)
11.不登校・いじめと暴力・ひきこもり（2）
12.子どもの心の発達とこども虐待
13.児童養護の実際と課題(1)：児童相談所長による講義（前半）
14.児童養護の実際と課題(2)：児童相談所長による講義（後半）
15.まとめ
16.試験

子どもの問題に関する「報道」等、最近の社会的関心について日常的に収集し、問題意識を深めていくようにする。講義中にその成果を検証することがある。

なし

野口康彦・櫻井しのぶ著「子どものこころと臨床発達」
楠　凡之著　「いじめと児童虐待の臨床教育学」（ミネルヴァ書房）
楠　凡之編「発達障害といじめ・暴力」（クリエイツかもがわ）
文部科学省　学習指導要領　小学校編

期末試験　８０％　授業やテーマに対する積極的態度（小レポート）２０％

欠席3回以上の受講生には原則的には単位を与えません。実習等、公的な事情のために欠席する場合は、代替レポートを提出すること　

なし