大分大学
教育福祉科学部・大学院教育学研究科
The Faculty of Education and Welfare Science
Graduate School of Education
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学部長挨拶・理念 Dean's greeting and idea
過去の記事
<2008.11.23 ♪聞こえないけど,聞こえる音♪>
<2008.07.31 ようこそ「キャンパス」へ>
<2008.5.26 平成20年度 大分大学教育福祉科学部同窓会評議員会(総会)あいさつ>
<2008.2.20 入学しようとする“あなた”に向けて>
<2007.10.11 就任ご挨拶>
 
大分大学教育福祉科学部附属特別支援学校卒業式 学部長祝辞
教育福祉科学部・大学院教育学研究科長
大岩 幸太郎(おおいわ こうたろう)
 

  近づく春に誘われて,白い木蓮が咲きはじめています。この時期,上の学校へ進学する皆さんや社会へ巣立つ皆さんを,季節が祝福しているのだと思います。皆さん,お父さん・お母さん並びに保護者の方々にお祝いを申し上げます。

本日の教育福祉科学部附属特別支援学校の卒業式に,学部を代表する者として列席する機会を得て,一言お祝いを申し上げます。

中学部名 の皆さん。ご進学おめでとうございます。高等部名の皆さん。ご卒業,おめでとうございます。心から,お祝い申し上げます。

@由布・鶴見ところで皆さん,これは何だか分かりますか。去年,学部のキャンパスで,私の携帯カメラで撮影した由布岳と鶴見岳です。(A白木蓮こちらは,改修工事が終わった学部を背景に,白い木蓮を取ってみました。皆さんの進学と卒業をお祝するかのように,寒い冬を乗り越えて,立派に咲いています。

(B田圃さて,次は何だか分かりますか。これは,田植えが済んだ7月頃に撮影した田んぼです。どの稲も,しっかりと根が付いています。でも,まだ,一本一本はやせているので,隙間からこんなに田んぼの水がはっきり見えますね。(C田圃これがあっという間に,こんな風に大きく成長し,(D田圃8月になると,真夏の光を受けて,どんどん大きくなるので,こんな風になりました。もう,田んぼの水は稲に隠れて見ることができません。その頃,皆さんは,12月の学習発表会に向けて少しずつ,準備をしていたのではないでしょうか。

その126日に開催された学習発表会に参加することができました。その時の目標は,「@大きな声で頑張る,A大きな動きで頑張る,B上手な演技に拍手する」だったかと思います。

小学部・中学部・高等部毎の発表と,皆が参加した「青の洞門」の創作劇を見せて貰いました。主人公の禅海和尚と村の人たち皆と協力して,堅い堅い,とても堅い岩を少しずつ掘って,ようやっと最後に,穴が通じて向こうの光が差し込んだ時のクライマックスシーンは,今でも目を瞑る(つぶる)と思い出すことが出来ます。皆さんの精一杯の頑張りを思い出すことが出来ます。

学習発表会の3つの目標,@大きな声で頑張る,A大きな動きで頑張る,B上手な演技に拍手する,この3つの目標全部が出来ました。

小学部・中学部・高等部から,各々進学・卒業していく皆さんは,学習発表会で頑張ったことを忘れずに,4月からの新しい生活の中でも,精一杯頑張っていくに違いないと思います。期待しています。

私たちはいつでも,皆さんの頑張りに「大きな声」で応援し,「大きな音のする拍手」を贈り続けたいと思います。ご進学・ご卒業,おめでとうございます。お祝い申し上げます。

 
 
 
 
 
    
 <2008.11.23 ♪聞こえないけど,聞こえる音♪>
ご来場の皆さん,早速ですが,質問をさせて下さい。この「聞こえないけど,聞こえる音」のタイトルを英語に訳して下さい。皆さんは,どんな英訳を思いつかれますか? 12月というこの時期なので,♪「きよしこのよる」の英語から“Silent Night”を連想する方もいらっしゃるかもしれません。私は,このタイトルから「サイモン&ガーファンクル」の有名な曲“The Sounds of Silence”を思い起こし,良いタイトルが付いたと思いました。皆さんはどう思われますか? タイトルと言えば,“The Sound of Music”も素敵です。
 昨年は,この「ごあいさつ」の場所で,聖書に出て来る『バベルの塔』を作った人間は,神から互いに言葉が通じないようにと異なる言語を使わされてしまいましたが,世界の共通言語として「音楽」が残ったのではないでしょうか,との話を致しました。その時の「音楽」は聞こえる音です。今年は,「聞こえないけど,聞こえる音」についてお話ししたいと思います。
 皆さんは,どんな音を想像しますか。例えば,次の三つの俳句を読んで下さい。
        「閑さや岩にしみ入る蝉の声」
        「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」
        「古池や蛙飛び込む水の音」
 どうですか。皆さん,音が聞こえて来ませんでしたか。
 古今和歌集にある「目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる」の短歌からはどんな音が聞こえますか。
 一人ひとり聞く音色は違うかもしれませんが,確かに聞こえて来ませんか。これから始まる演奏会では,確かに響き渡る音を楽しんで下さい。その後は,演奏会で聞こえた音の余韻を話題にしながら,家路へと勤しんで下さい。「聞こえないけど,聞こえる音」も話題に上がると嬉しいです。
 最後に,イタリア・フィレンツェにある「科学史研究所博物館」を訪問した時のことをお話しします。そこには,ガリレオ・ガリレイの落体実験を再現する斜面(Inclined plane)が展示されていました。その斜面には,小さな5つのベルが取り付けられ,斜面の頂上から静かに球を抛つと,球は斜面を転がり落ちながら,ベルに衝突する仕掛けになっています。その斜面を見詰めているうちに,17世紀のガリレオは,どんなベルの音を聞いたのか知りたくなり,思わず知らず,小さなベルに指が伸びて行きました。その指先が,今まさに,ベルを鳴らそうとした時,大きなイタリア語が耳に飛び込んで来ました。驚いて,咄嗟に指を元に戻してしまいました。これは,「聞こえたけれども,聞けなかった音」のお話でした。この話を知りたい人は,次のサイトをご覧下さい。聞けなかった音も聞けますが…。
<http://brunelleschi.imss.fi.it/museum/esim.asp?c=404013>
<http://brunelleschi.imss.fi.it/museum/emulti.asp?player=wmv&codice=500045&banda=h>
                (「聞こえたけれども,聞けなかった音」)
 
 

 <2008.07.31 ようこそ「キャンパス」へ>

  大分大学の旦野原キャンパスは、現在改修工事の真っ最中です。いくつかの棟からなる教育福祉科学部の校舎のうち、メインストリートに面した「A棟」と呼ぶ建物と隣の経済学部に面した教室は、2008年3月にその改修工事を終えたところです。その新しい教室の中では、学生と教員とにより、いわば学部のルネサンス(再生)が進行中です。この概要の目的は、そのルネサンスのバックグラウンドである学校教育課程・情報社会文化課程・人間福祉科学課程の3課程からなる教育福祉科学部(1999年に「教育学部」から名称変更。)を言語空間で紹介することです。
  調べたところ、19世紀フランスの歴史家ミシュレが学問的に初めて使用したルネサンスは文芸復興と言われますが、この学部のルネサンスの理念「教育・人間福祉を基盤とする教育・研究を推進し、地域の教育・社会文化の発展に寄与するとともに、人間福祉の視点に立つ資質の高い教員、使命感を持って福祉分野に携わる人材、国際化・情報化に対応する専門的知識を創造的・総合的に活用できる人材を養成し、豊かな共生社会の実現に貢献する。」ことです。学部ルネサンスには、1,000名以上の学生が100名を超える教職員とともに参加しています。
  学部4年間の教育研究と学生生活を通して、学校教育課程は、幼稚園、小・中学校ならびに特別支援学校で活躍できる実践力を備えた高い資質を持つ教員を目指し、挑戦しています。また、情報化社会に総合的に対応する情報社会文化課程と、これからの日本にとって大切な「福祉」のための人間福祉科学課程は、県内外の中核的職業人を目指しています。
  さらに、 大学院教育学研究科では、現職教員・社会人を含む90名以上の大学院生が、2年間の研究に励み、より高度な実践力と 資質を備えた教員を目指します。
 今年度(2008年度)は、8月からこの学部「B棟」と呼ばれる建物の改修工事が始まります。2009年度からは、学部ルネサンスはいよいよ本番です。
 言語空間で表現されたこの概要を道標として、どうぞ皆さんも物理空間としての本学部をご覧ください。 

 
<2008.5.26 平成20年度大分大学教育福祉科学部同窓会評議員会(総会)あいさつ>

本日の同窓会評議員会(総会)の開催,誠におめでとうございます。また,教育福祉科学部を卒業された方々が,多数参会され,交流を深める場にお招きいただきましたこと,心よりお礼申し上げます。総会の開催に当たりまして,学部を代表する者として,ご挨拶申し上げます。
教育福祉科学部には,日頃から,様々な面でご支援とご協力を賜り,また,現役の学生に対しましては温かいご指導をいただき,誠に有り難うございます。

ご案内の通り,平成11年に学部名称を「教育学部」から「教育福祉科学部」へと変更し,早10年が経とうとしております。この間,本学部は長い歴史と伝統を持つ教員養成を目指す学校教育課程だけでなく,社会の要請に応え,国際化・情報化に対応した情報社会文化課程,国立大学では初の福祉系課程となる人間福祉科学課程を通じて,優れた教員・社会人の育成に努めております。
大学院では,教職大学院をはじめとし,教員養成に対する更なる高度な職業人としての専門性が求められており,学部での教員養成教育では,必修科目として「教職実践演習」が設定されます。これに加えて,文部科学省としては,教員養成は学部を越えて,大学全体で取り組むように求めております。現在,経済学部・工学部で,それぞれ教員免許「商業」と「工業」が取得できる訳ですが,どの学部を出身とする教員であっても,まず大学として養成する教員像を明確にしなければなりません。
教員免許更新制も,平成21年度から本実施となりますと,これは卒業した後も大学・学部として,教員の能力をフォローすること,言い換えれば,常に最新の教育研究成果を現職教員に提供することが課題となります。
本学部としての教員免許更新制についての取組は,文部科学省からの「免許状更新講習プログラム開発委託事業」として,「試行」を7月下旬から実施する予定です。また,現在,「教職実践演習」については,学部内に設置したカリキュラム検討委員会が,鋭意検討を重ね,来年度後期からの実施準備に移るところでございます。さらに,本年度から,教職大学院への対応も含めた学部改革を検討することとなりました。
今日の社会の変化は大変著しく,正に十年一昔,日進月歩に進展しております。そのような意味でも,同窓会の皆様から,日頃のご支援とご理解を頂きながら,大分県の教員養成を中心として,様々に社会で必要とされる人材を育成して参ります。
最後に,大分大学教育福祉科学部同窓会の今後益々のご発展と皆様のご健勝・ご活躍を祈念するとともに,重ねて本学部のために,皆様方のご支援とご理解をお願いして,ご挨拶と致します。
本日は,おめでとうございます。



<2008.2.20 入学しようとする“あなた”に向けて


このページを開いたあなたは何を期待しながら、このメッセージを読みはじめてくれるのでしょうか。書き手の私は、そんなことを考えながら、この文章を書いています。何故かわかりますか。 そう、あなたがすぐに気づく通り、書き手の私は読み終えたあなたには“Let’s Challenge 大分大学 教育福祉科学部”となってほしいからです。この単純明快な目的を持つメッセージを、限られた文字数で書くことは、私にとってとても難しいことであると思っています。でも,挑戦することにしますので、最後まで読んでください。
 はじめに 考えたメッセージは、入学しようとするあなたに向けて、この学部の理念・目的・沿革などを述べてから、学部に設置された3つの課程を紹介することです。けれども、これは冊子の別な箇所あるいは大学の公式ホームページに書かれる内容です。重複するにちがいないので、書かないことにします。
 そこで、書かれていない内容を取り上げることにします。書かれていない内容とは、あなたがこの大学で学べることですが、入学後に受講する開講科目の内容等ではありません。あなた自身が大学を卒業するまでに、どのような成長を遂げることができるかを伝えるメッセージです。大学ジャーナリストの石渡嶺司さんによれば、その著書で「学生が在学中に成長する」ことを「大学という組織の“化学反応”」と言っています。その言葉を使えば、あなたの在学中の“化学反応”を触媒である学部・大学がどんな風に促進できるかを紹介することです。
 では、“在学中の化学反応”の一例を紹介しましょう。そのために、これまで述べたことを題材にします。ここまで読んで来たあなたは、上述の2つの内容をどのように整理できますか。考えてみて下さい。そのヒントは、書き手である私には「学部長」と「大学教員」の2つの立場があることです。すると、はじめの書かなかったことは、「学部長」の立場から書くメッセージと言えるでしょう。それに対して、2番目の“化学反応”は「大学教員」の立場からのメッセージと言えそうです。つまり、2つの立場と2つの内容からなる2行×2列の行列が、あなたの中に浮かび上がって来ませんか。どうです、分かりますか。
 こんな風に「どのように整理できますか」 と問うことは『問題発見』と呼ばれ、整理(分析)することは『問題解決』と呼ばれる能力です。入学後のあなたには、たくさんの期待される“化学反応”が起こって欲しいと願っています。
 最後に、このような文章を書く私に、もし興味を持っていただけたなら、次のサイトの拙文も読んでください。あなたの“化学反応”を促進するかもしれません。

2006年1月10日啓林館「情報教育」メール第65号
<http://www.shinko-keirin.co.jp/koutou/magazine/65.htm>?



<2007.10.11 就任ご挨拶>

去る10月1日をもちまして、学部長に就任致しました。どうぞよろしくお願い致します。

さて、唐突ではございますが、「情報社会文化課程」の卒業生を、ご紹介させて頂きます。ご存知の通り、本学部には、教員養成課程の他に、平成元年に設置された「情報社会文化課程」と平成9年に設置された「人間福祉科学課程」の二つの通称「新課程」があります。どちらの新課程も、教員養成を目的としていません。私は学部教員としては、「情報社会文化課程 情報教育コース」を主に担当しています。

その情報社会文化課程の卒業生から、8月に電子メールが届きました。その一部を次に引用します。
「今、ジャマイカにあるCaribbean Wesleyan Collegeというところに教えにきています。恐らくご存知とは思いますが、私は大分大学卒業後、アメリカの大学院で神学を学び、牧師の資格を取りました。その後結婚してイギリスに行き、主人が博士課程をしている間、イギリスの大学院でさらに学びました。一般社会とは違う分野ですが、イギリスやアメリカの大学の始まりは『神学』ですから、楽しい勉強のときでした。職業としては、キリスト教の牧師なんです。でも、今は、宣教師という形でジャマイカに来ています。ここにある大学で、聖書やキリスト教教育などを教える予定です。」このメールの発信元のジャマイカ(日本との時差がマイナス14時間)は,キューバの南に位置します。
続けて、「ジャマイカは、先週ハリケーンが来て、その後一週間停電でした。冷蔵庫のものは全部腐り、悲惨でした。でも、海はきれいですよ。」と書かれていました。先の台風で大きな被害を受けたようです。「私もジャマイカで頑張ります。ここに3年はいる予定です。よろしければいつか遊びに来てください。」と結んでいます。

百年を超す歴史を持つ本学部の教員養成課程からは、既に教員として優秀な人材を多数輩出しておりますが、来年度20年目を迎える新課程を卒業し、このように国際社会で活躍している教員がいることを知りました。

現在の教員養成系学部においては、教員免許更新制の導入・教職大学院等の教育行政的な課題と、地域が求める教師像に応える教員養成機関となることが求められています。

先だって日本経済新聞文化欄に掲載された北垣聰一郎氏「石垣に積もる好奇心」の記事を紹介します。その記事の最後にあった末永雅雄先生の言葉「常歩無限」(著者の説明によれば「とにかくゆっくり、しかし絶え間なく歩み続ける心構えをいう。」)をここで当てはめれば、本学部教職員は、このような様々な課題に対し、「常歩無限」をもって挑戦して参ります。
          




最終更新日:2009年03月16日




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